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■ 第29期第6回研究会(マルチメディア研究部会企画)終わる


テーマ:「インターネットと既存メディアの比較調査」

報告者:岩 城 陸 奥(日本広告主協会)、水 島 久 光(東海大学)
司会者:本 橋 春 紀(日本民間放送連盟)
日 時:2004年1月21日(水)、18:30 〜20:30
会 場:NHK放送博物館 地下セミナールーム
参加人数:28名


 最初に、2002、2003年と連続して同一指標によるメディア比較調査(「メディア・コミュニケーション力調査」)を実施した(社)日本広告主協会・Web広告研究会メディア委員長、岩城陸奥氏から調査の狙い・経緯と結果概要を報告していただいた。同調査は、インターネットの普及を前提に、広告主の立場から既存のマス・メディアとインターネットをどのように組み合わせていくことが、広告のメッセージを伝えるうえで有用かを明らかにするために企画されたもの。接触状況、受容感覚、情報内容への評価、媒体評価、情報内容の効用、広告体験などを、媒体別に調査した。

 分析結果からは、インターネットと既存媒体の関係としては、(1)インターネットはテレビとの類似性が高い、(2)雑誌と親和性が高い(ネット利用者は雑誌の評価も高い)、(3)新聞との補完性(信頼性、客観性など)、(4)(ラジオにとって)インターネットは補完的――ということが読み取れるという。

 この報告を受けて、この調査の設計・実施にかかわってきた水島会員からは、メディア比較指標策定のための調査の可能性について報告があった。そのなかでは「メディア・コミュニケーション力調査」の今後課題として、調査項目の妥当性の検討、インターネットの利用形態別調査の必要性(電子メール、ホームページの閲覧、通信販売など)、各媒体を組み合わせて利用した場合の効果、情報内容という横軸で区切っての分析――などを挙げた。

 本研究会には報告者である岩城氏が日本広告主協会Web広告研究会メンバー7名(広告主企業の宣伝部員や新聞社広告局員、インターネット企業関係者)を同行された。このため意見交換では、社会情報の領域における企業の役割や位置付けも議論となった。また、メディア・コミュニケーション力という概念がやや曖昧であり、その定義を明確にしていくべきとの指摘もあった。